【ソウル=細川幸太郎】韓国ロッテアルミニウムは25日、ハンガリーに電気自動車(EV)向けの電池の部材工場を建設すると発表した。投資額は1100億ウォン(約100億円)で、インドネシアの包装資材工場に次ぐ海外2カ所目の生産拠点となる。東欧には韓国の電池メーカーの工場が集積しており、顧客企業の要望を受けて新工場の建設を決めた。

4月に着工し、2021年上半期に生産開始する。EV用の2次電池に使う電極膜のアルミニウムを生産する。大容量の充電と放電を繰り返すEV用電池には、電力ロスなく化学反応する高性能なアルミ電極膜が求められるという。

欧州でのEV普及を見越し、ハンガリーにはサムスンSDIとSKイノベーション、ポーランドにはLG化学がEV向け電池工場を持つ。ロッテアルミは顧客の韓国企業の電池工場に部材を供給しやすい立地に工場を建設し、関係強化を狙う。

ロッテアルミニウムはロッテ製菓向けのガムの包装資材メーカーとして1966年に設立。アルミニウムの生産技術をベースに電池や自動車部品などの機能性素材を手掛けている。

ロッテアルミニウムはハンガリー投資庁で工場進出の契約書を交わした(24日)=同社提供

出所: https://www.nikkei.com