2024年第3四半期末時点で、チェコの最新の開発業者主導の倉庫在庫は約1,220万㎡に達した。この期間、国内9つの工業団地で約163,500㎡の新規スペースが市場に投入され、前年同期比11%減、前期比64%増となった。竣工時点で、約76%のプロジェクトが契約済みであった。
2024年第3四半期に竣工した最大のプロジェクトは、CTPパーク・ブルチナ内の新築ビル(52,600 ㎡)で、竣工と同時に電子機器メーカーのInventecに全額賃貸された。2番目に大きなプロジェクトは、Panattoni Park Kladno South内のビル(21,000 ㎡)で、自動車部品メーカーHanon Systemsにフルリースされた。
チェコでは約104万5,000㎡の産業用スペースが建設中で、前四半期比5%増、前年同期比26%減となった。建設中のスペースの約33%はカルロヴィ・ヴァリ地域にあり、プラハ・中央ボヘミア地域が19%、モラヴィア・シレジア地域が17%となっている。投機的建設の割合は36%に増加した。同時に、2024年第3四半期には204,900 ㎡の新規産業用スペースの建設が開始される予定で、そのうちの53%は投機的スペースである。
2024年第3四半期における最大の取引は、3件のプレリースであった。ThermoFisher ScientificがDMCパーク・ブルノで5万4,000㎡をプレリースし、次いで非公開の自動車メーカーがCTPパーク・ヤテクで3万9,500 ㎡をリースした。
2024年第3四半期末時点のチェコの空室率は3.1%で、合計377,900 ㎡の近代的工業用スペースが即時入居可能。これは過去5年間で最大の空室面積である。
2024年第3四半期の賃料は安定しており、チェコでは約7.00~7.50ユーロ/㎡/月で推移した。プラハ以外の立地では約5.70~6.60ユーロ/㎡/月を記録した。ビルトインオフィスの賃料は9.50ユーロから12.50ユーロ/㎡/月で、サービス料は通常0.75ユーロから1.00ユーロ/㎡/月程度であった。