2023年、スロバキアの電力市場では負の電力価格という注目すべき現象が発見された。これは、電力網から余剰電力を削減するために、余剰電力を発生させると、料金が下がる仕組みをを意味する。こうした状況は、風力発電所や太陽光発電所からの電力生産が大幅に増加したことが背景にあり、蓄電池施設の生産・利用というエネルギー分野の新たな市場を切り開いた。蓄電池施設は電力を貯蔵するだけでなく、電力網のバランスを保つ役割も果たす。

蓄電池施設はエネルギー分野の未来を担う存在とされ、迅速に対応できるため、負の価格が特に有利となる可能性があると専門家は指摘している。

2023年、スロバキアでは負の電力価格が約90回発生した。フィンランドでは481回、ドイツでは300回、チェコでは131回発生したとスロバキア持続可能エネルギー協会が報告している。

出典:The Slovak Spectator